ケンブリッジに住むにあたり、寮に住めることになったので住居探しに困ることはなかった私たち家族。
しかし、今年夏からはオックスフォードへ引っ越すことになりました。家族寮を希望し申し込みましたが、先着順で88番目とのこと。
これは入れない可能性が出てきました…。
ということで、だいぶ早いですが5月から物件探しを開始。というのも、イギリスの物件探しはなかなか大変だと知人から聞いていたからです。
簡単に説明すると、内覧が必須。
それだけでも大変なのですが、不動産屋となかなか連絡が取れなかったり完全に大家さんの都合に合わせて内覧をしなければいけなかったり(ドタキャンも日常茶飯だとか…)。
特に今のご時世、入居者を募集しているかどうかも怪しいです。これは早めに始めないと!
物件を検索しよう
まずは物件探しの総合サイトから検索をかけます。私はこちらのサイトを使いました。
物件の立地、広さ、価格等で絞り込んで探すところは日本と同じですが、物件選びにはイギリスならではのポイントがいくつかあります。
寝室数
イギリスでは、乳幼児でも一人部屋が当たり前です。不動産屋によっては子供がいる世帯には1bedroom の部屋を貸してもらえないこともあるのだとか。日本なら1歳の子はまだまだ親と一緒に寝るので、部屋なんていらないのに…と思ってしまいますよね。
築年数
日本では新築が喜ばれ、築年数が高いと値段は安くなる傾向にありますね。ところがイギリスでは、古ければ古いほど値段が上がります。
これは単に古いものを好むとかいう趣味の問題ではなく、実用的な側面があります。
新しい物件は配管や暖房等の設備が最初からきちんとしているというわけではないようなのです。つまり、新築の物件に入ると故障と修理が多発するというわけです。
面倒事を避けたければできれば新築は避けた方がよさそうです。
住民税
イギリスの住民税(council tax)は人ではなく家にかかります。家の価格によって安い順からA~Hまでのランク分けがされており、このランクによって住民税が課されます。
つまり、高い家に住むほど高額の住民税を払わなければいけません!
世界の家賃が高い都市として知られるロンドンは言うまでもなく、ケンブリッジやオックスフォードといった郊外の街でも結構かかります。(家族3人で住もうとすると£1200=168000円/月ほどは見積もっておいたほうがいいです)
ただでさえ家賃が高いので、住民税も見越して家を借りないと後が大変になります。
バスルーム
日本でならわざわざ確かめるまでもなく当然バスタブは付いていますが、イギリスでは普通にバスタブなしの物件があります。日本人の多くにはつらいですよね。
賃料の高い物件ならバスタブがあり安い物件にはないというわけでもないようです。そもそもバスルームの説明や写真がない物件も多く見受けられるところからも、おそらくお風呂にこだわりがない人が多いのでしょう。バスタブだけならまだしも、現在住んでいる家のようにノズルとシャワーヘッドすらなくシャワーが固定式というところまであります。
バスタブなし生活にはだいぶ慣れてきたのですが、やはり子供をお風呂に入れるには少なくとも固定式シャワーは避けたいところ。
家具家電付きかどうか
イギリスの物件は体感で7~8割が家具家電付きです。家具家電付きの家はfurnished、そうでない家はunfurnishuedと表示されています。
うちは今住んでいる家が家具家電付きでこれから一年のために家具を購入するのは嫌だったのでfurnishedで探しました。ここは各自の好みかと思います。
不動産屋に連絡をとろう
気に入った物件を数件見繕ったらそこを管理している不動産屋に連絡を取りましょう。
電話番号やメールアドレスが書かれていたり、メールフォームが設置してあるかと思います。どの方法でも構いませんが、繁忙期や急ぎの場合は電話をお勧めします。
私はと言いますと、電話での英語のやり取りに自信がなかったのでメールフォームから連絡しました。笑
時期として閑散期(5月)でもありますし、コロナ関係で暇だろうと見込んだ面もあります。
5社に問い合わせた結果、返ってきたのは4件。1件は当日に返信があり、他3社も3日以内に返信がありました。
ただし、7~9月の繁忙期になるともっと返事が来ないことを覚悟したほうがいいそうです(友人の体験談)。
内見に行こう
イギリスで物件を借りる際には内見が必須というのが決まりのようです。しかも、大家さんの都合に合わせて日時指定があったりするのでなかなか大変です。
しかし、コロナウィルスの流行という特殊な状況のせいで(おかげで?)内見はすべて不動産屋を通してのオンラインになっていました。
また沈静化すれば変わるのかもしれませんが、ひとまずケンブリッジに住んでいる私たちとしては内見だけのために大移動をしなくて済むのでラッキーです。
ここまでいろいろと書いてきましたが、結局寮に入ることができたので物件を探す必要がなくなりました。面倒事がなくなって良かったと思うと同時に、契約についてのことが書けないのが少し残念なような…。笑
引っ越し業者を手配
イギリスの引っ越し業者の方が費用を抑えられるのでしょうが、日系の業者の方が使い慣れていて安心かと思います。なにより、室内に土足で入られてしまいそうなところが私は気になったので(このへんは文化の違いなのでしょうがない…)日系に限定して探しました。
イギリス国内で使える日系の業者は、ヤマト運輸さん、日通さん、コヤナギワールドワイドさんが有名です。
ひとまず、この3社に見積もりをとってみました。今回の条件はこちら。
移動距離:ケンブリッジ~オックスフォード(80㎞強)
荷物:段ボール(大) 8箱、段ボール(中)8箱、スーツケース2個、自転車1台
・Basement flat(リフトなし)→Grand floor
・荷造りはセルフ
・ハウスクリーニングなし
うーん。分かってはいましたがやはり高い!(あくまでうちの家計にとって高いだけです。ケチをつけているわけではありません!)
どこも大体同じくらいで、日本円にして30万円ほどかかるようでした。完全に予算オーバーです。日本の引っ越しを想像しているとその3倍くらいはかかります。
仕方なく現地の運送業者をあたることに。”Man&Van”で検索して出てきたこちらのサイトで見積もりを取ってみました。ちなみにMan&Vanとは、人一人(Man)と大型の車(Van)を雇うもので、今回のような近距離の引っ越し・荷物が少ない引っ越しを安く済ませるのに向いているそうです。日本の赤帽のようなものでしょうか。

なんと、£175=24,500円!(1ポンド=140円計算)
もちろん時期によって違いはあるのでしょうが、私たちの引っ越す9月はイギリスでは繁忙期のはずですからすごい安さです。
さらに、これはスタッフ2人のときの値段です。スタッフ1人で良ければ125ポンドになるそうです。コロナ問題でスタッフと客は2m以上近づけないという決まりがあるとのことだったので、重い段ボールは二人がかりになることを考えてスタッフを2人つけました。(スタッフ同士は近づいてOK)
あまりの安さに逆に不安ですが、正直いろいろ見積もりをとるのが面倒になってきていたのでもうここに決めました。笑
9月にこのサービスで引っ越してみて何か特記することがあれば、また書いていきます。